2009-10

オーバーホール

オーバーホールに預けておいたバイクが2週間たってようやく戻ってきた。
なぜ、こんなに長い時間かかったかというと、カンパのヘッドパーツを取り出したところ、あるべき部品の一つが無いことが分かり、イタリアのカンパから取り寄せることになってしまったからである。
スポーツバイクファクトリー北浦和スズキ(いつも思うけど、名前、長がっ!)のメカニックの方が言うには、最初に取り付けられたときから無かったらしい。ベアリングの上にかぶせるプラスチックの蓋のような部品である。どおりで、少しゴロゴロ感があったわけだ。最初に買ったお店は、シマノの扱いがメインで、カンパはほとんど扱ったことがないといっていたが、不慣れだったためか組み立ての際に部品を一つ抜かしたらしい。その状態で2年半も乗っていたということに唖然としてしまった。

というわけで、組みあがったとの連絡を受けて取りに行った。

オーバーホールでやったこと
・ヘッドパーツの欠損部品の組み込み
・ヘッドのグリスアップ
・アウター&インナーの交換
・チェーン交換
・ホイールの分解、洗浄、グリスアップ
・バーテープ交換
・ディレーラー調整
こんなところか。

さて、どんなものか、早速40kmほど走ってきた。

おおっ、違う。なんかいろんな点が変わったように感じる。
以下、オーバーホールで変化したと思われる点を、気がついた順に。
・ラチェット音が静かになった(ホイールのオーバーホールでグリスアップしたからか?)
・ハンドルを回した時のゴロゴロ感が無くなった
・ダンシングしてハンドルを左右に力を入れて振っても軋み音が出ない(ヘッドパーツの欠損のせいだったのか)
・ディレーラーの反応が速くなり、ギヤチェンジが軽くスムーズになった
・特にフロントディレーラーが非常に軽くシフトできるようになった(今までは2度押ししてシフトダウンする感覚だったが、一発で決まる)
・チェーンがチェーンステイにあまり触れなくなった
・ペダルの駆動が、チェーン、ギヤ、タイヤへと、ダイレクトに伝わっている感じがする(回転エネルギーに無駄がないということか)
・路面からのショックが若干やわらかくなったように感じる

こんなに違うとは、正直驚きである。ペダルの回転運動が、全く無駄にされることなくタイヤの回転運動につながり、自転車を前へ前へと推し進めるエネルギーに転換されているのが分かるのである。部品交換あわせて約3万円。私は得したと思う。
これがピカピカのチェーンのコマ。
チェーンコマ

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内外価格差に悩む

友人からこんなサイトを紹介してもらった。
http://www.wiggle.co.uk/
イギリスに本社がある自転車ECサイトである。日本語でつくられていて、買い物をするのにストレスはない。品揃え豊富。注文した品物は海外から届くが、7000円を越えると送料無料。
なんと言っても、海外製品が安い。ちなみに、カンパやマヴィックのホイールは、日本の定価の半額近い。
こういうのをみると、色々考えてしまうのである。なじみのお店で買うべきか、安さを求めてこのようなサイトで買ってしまっていいものか。日本の代理店が内外価格差を解消せずに高いままの希望小売価格を掲げているのも気になる。
このブログを始めるときに書いているのでいまさら言う話でもないのだが、実は、私は、今のコルナゴマスターXライトを購入するに当たり、フレームだけはその当時懇意にしていた自転車店に注文したが、パーツのほとんどをネットで調達した。カンパ製品を約40%引きで売るサイトで揃えたのである。そのパーツを持ち込んで組んでもらった。その時の自分の中では、そんな依頼がそれ程まずいことだとは思わず、むしろフレームを買ったんだからいいでしょ、というぐらいの気持ちだった。店主は、本音ではどう思っていたか分からない。なんとなく気まずい雰囲気は感じられたが、いやな顔をすることはなく、仕事として請けてくれた。この行為によって経済効果としては約10万円は得られたと思う。
しかし、その店とは長続きしなかった。自分の中でどこか後ろめたい気持ちがあったのと、気のせいかもしれないが、店主の対応が冷たく感じられ、自然に足が遠のいた。エンゾ氏の書いた「まちがいだらけの自転車えらび」を後で読んで、自分のしたことに後悔した。「ネットで自転車を買うようじゃ、一生かかっても“幸福な自転車乗り”なんかなれるわけねえぜ。」 そう、それは分かる。
その後偶然、家から2kmぐらい先に、今の行きつけの店「スポーツバイクファクトリー北浦和スズキ」を見つけた。ウェアやホイールを買うことで正式なお客になり、何人か知り合いを紹介したりして、今ではいいお付き合いになっている。イケメンの店長は気さくに相談に乗ってくれるし、メカニックのお兄さんも誠実だし、早朝の走行会があって気軽に出られるし、申し分ないのである。幸運にも近くにこの店があったおかげで、私は自転車屋との良い関係をつくれている。あやうく不幸な自転車乗りになりかけた私は、救われた。
しかし、その店は、ほぼすべて定価販売であるという現実がある。
自転車乗りにとって、信頼の置ける自転車屋との付き合いは、エンゾ氏の言うように“幸せ”をつかめるかどうかに影響する。バイクにどこかおかしいところがあればすぐに持って行って調整を頼めるし、自分の体に合うように一生懸命考えてくれる。道具選びのアドバイスをしてくれるし、お店を通じてコミュニティも広がる。有形無形の恩恵にあずかれる。
一方で、容赦ない内外価格差は、その付き合いを引き裂こうとする。ひとりの一般のロードバイク愛好家として、単純に悩むのである。
このジレンマは、円高差益を一向に消費者に還元しない自転車パーツ商社が作り出しているとは思う。スポーツバイクブームに乗っかって、利益優先でひた走っている業界の姿勢を感じこともある。しかし、それを言っても事態は変わらない。
心地よいお店とのお付き合いと、単純な経済効果と、どちらを採るのか。このブログを書きながら、つらつら考えてきたが、悩みつつも私は、前者を採ることにしよう。
スズパワーさん(イケメンの店長)、今後ともよろしく。

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LEZYNEサドルバッグ

少し前に買ったサドルバッグについてのインプレッション。
某有名パーツブランド出身のドイツ人がアメリカで立ち上げた自転車パーツメーカーLEZYNE
アルミの削り出し処理が美しいハンドポンプを以前購入したが、今度はサドルバッグを某自転車店で発見し、思わず衝動買いしてしまった。デザインと機能が秀逸。
サドルバッグ上から サドルバッグ下から
上から                           下から
まずサドルへの取り付け方が変わっている。バッグの上に羽のようについたベルクロをサドルレールに通して、その羽で本体を包むように固定する。ベルトは丈夫で伸縮性のあるネオプレーンという生地で出来ており、サドルの後ろにぴったりと吸い付くように取り付けられる。
メインの収納ポケットの下にマルチツール専用の小ポケットがあり、硬い工具とやわらかいチューブとの接触が避けられる。メインのポケットの中にも、タイヤレバーとパッチキットを収納する場所が用意されている。さらに小さな紙状のものを入れられる場所が隠しポケットのようについていて、お札や小銭を忍ばせておくのに好都合。
サドルバッグ中身
収納したものは、マルチツール、チューブ1本、CO2ボンベ2本、CO2レギュレーター、タイヤレバー2本、パッチキット、タイヤパッチ、ダイヤルロック、そして紙幣。バッグの生地自体にも伸縮性があるので、しっかりモノを収めれば中がガタガタすることはない。
いやこれはほんとに良くできている。さすがドイツ人。

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白石峠タイム更新ならず

前の会社の元同僚2人と、白石峠にアタックしてきた。私含めて3人とも40代後半。Uさんはこの1年でロードバイクにはまり、先日も2台目となるバイク、サーベロのフルカーボンフレームを注文した。本日は納車が間に合わずトレックマドン4.7で参戦。もう1人は、昨年の今頃荒サイで事故ったIさん。愛車は事故にはあったものの奇跡的に無事だったピナレロFP2。3台、さいたま新都心駅付近で待ち合わせして、8時に出発。
気温は最適。少し肌寒いくらいだ。ウインドブレーカーが欠かせない季節となった。
いつも単独走行のコースだが、仲間と走ると良く脚が回る。そうそう、この2ヶ月の努力で、3kgのダイエットに成功していて、ロードバイクに乗り始めてから体重は一番軽い状態である。白石のTTに向けて気合いが入る。2人を引っ張る役目があり、ついつい峠の前に脚を回しすぎている気がする。
西原のセブンイレブンが無くなってから、白石峠を前にしての最後の補給ポイントは八高線明覚駅前の山崎デイリーストアとなった。いつからだろうか、店の前にはバイクスタンドが設置されている。ヤマザキといえばランチパック。ピーナッツサンドを補給。明覚の駅舎をバックに本日の3人のバイク。
明覚駅での3ロードバイク
そこから約8kmで、白石の登り口に到着。スタートラインを前に峠での再会を期して、それぞれのペースで登坂開始。
3kgの減量の効果か、シッティングとダンシングを織り交ぜても息が上がらず、いいペースで登れる。夏の暑さの中とは違い、涼しさを感じながらの登坂で、汗もあまり出ない。
残り2.4kmの表示を越えた後の最大勾配を上りきった後は、なだらかになった残りの道だったが、脚は残っておらず。後半1kmは大した勾配でもないのに速度が出せなかった。タイムは34分44秒04。この時点で35分切りはこれまでで最速と思ってしまったが、家に帰って確認したら、かつて33分台を出していたことが分かり、歴代2番目の記録。しかし、この時点では大満足だった。最高タイムだと誇らしげに言ってしまいましたが、実は間違いでした。Uさん、Iさん、すいません。秋模様の白石峠。
秋晴れの白石峠
3人とも無事に白石峠を完走して、小休止。その後、定峰峠から東秩父村方面に下った。昼ごはんは坂の途中の鬼うどん。
鬼うどん
帰路ではIさんがパンクして、TNIのCO2バルブが役に立った。
3人のツーリング、楽しかった!また行こうね!
本日の走行距離:144.6km、総消費カロリー:4330kcal。

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金木犀

10月になったんだなと、金木犀の香りから感じる。
荒サイのコースにも、甘酸っぱい風が流れてくる。
小さな花なのに、どの花よりも強い匂いを放つ。
金木犀に包まれているマイバイク。
金木犀とマイバイク
台風一過で、北西の風が強かった。
台風一過の北西の風
ハートレートモニター不良に付き、本日の走行距離、総消費カロリーともに計測できず。

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感動のお買い物

自転車のことしか書かないこのブログだが、今回は、自転車と関係の無い話題を一つ。

ある買い物をして、とっても感動したこと。
出張で岡山に行った。高校時代の修学旅行で後楽園に来たはずなのだが、全く記憶に無いので、初めて来たようなもの。
めったに来れないし、せっかくなので観光したかったが、翌日の予定もあり、すぐに帰らなければならなかった。しかし、仕事が早く終わり、少し時間ができた。宿泊したホテルの近くに「備前焼 素美庵」というお店があるのを、前日見つけていたので、空いた時間で立ち寄った。
これがそのお店のHP。
素美庵
こじんまりとしたお店に、大小さまざまな備前焼が置かれている。ざっとを見ると、ぐい呑だけでも数十種類、安いもので3000円から高いもので50000円の値札がついている。
奥から出てきたご主人に、手頃な片口の酒器は無いかと訊ねたところから、約小1時間、備前焼についての大変奥深いお話が始まった。
このお店や備前焼について、ご主人から教わったこと(記憶にある範囲で)。

この店では、本物の備前焼しか置いていない。本物の備前焼とは、釉(うわぐすり)を用いず、薪で何日もかけて焼いて、独特の土味を作り出したもので、決して高圧ガスや重油などでは焼いたものではない。釉がついたようなつやつやした模様は藁で包んで焼いた時に出る艶であり、そのようにして艶を出すのが備前焼である。嘆かわしいことだが、巷には釉や薬品で艶をつけたり、高圧ガスで焼いた備前焼というものが流通している。
備前焼の窯はたくさんあって、毎日大量に作られているが、これはというものは簡単にできるものではない。うちの店では、たくさんの本物の備前焼から、さらに自分の目利きで選りすぐったものしか仕入れない。何が優れたものかは、一言で言えば“土の力”が感じられるもの。何日もかけて焼き上げた結果として奥深い備前特有の風合いができるが、そこはかとない美しさは土からにじみ出てきたもの。土自体が持つ力が引き出されたものかどうか、それは観れば分かる。また、陶芸家の名前では売らない。良いものかどうかで判断する。なので、陳列されている商品には名入れしていないものが多い。備前焼の店は、備前に行けばそこかしこにあるが、備前に行くよりもこの店に来た方が本物に出合えるといってくれるお客様がたくさんいらっしゃる。色々なお店で買い物をしたけど、やっぱりこの店が間違いないと戻ってこられるお客様もいる。私は、この備前の魅力を何としても守っていきたいし、お客様に味わっていただきたい、そんな一心でお店をやっている。などなど。

文章にするといわゆるセールストークであるのだが、ご主人の穏やかで紳士的で、しかし情熱ある語り口によって、少しもいやみを感じることなく素直に聴くことができた。
あらためて眺めると、色、艶、模様、形、手で触った時の感触、握り具合、大きさ、試せなかったが、口当たりの滑らかさなど、一つ一つ見ていくと、これ良いなと思うものは、やはりそれなりの値段である。ご主人の審美眼には全く及ばないが、何となく、良いものは良いんだなということは感じられた。
結局、想定していた予算を大幅に超える値段だったが、この酒器とぐい呑を買った。決めたときはどこか清々しい気分だった。
備前焼酒器

支払いを済ませた後、ぜひお茶を飲んでいってくれと言うので、お茶を煎れていただいた。備前焼の小さな湯飲みに入ったそのお茶は、ふくよかな酸味がある煎茶で、ほんの一口飲んだだけで、舌の奥に独特の渋みが広がった。ご主人によれば、このお茶に出会うまでに何十種類と試行錯誤し、ようやくめぐり合った自慢のお茶だそうだ。おもてなしにもこだわりがある。

帰りは、岡山駅までの道を途中まで一緒に歩いて案内してくれた。お礼のあいさつをしてお別れして、しばらく歩いたのち、ふとふりかえると、まだ私を見送ってくれている。再びお辞儀をして、さらに駅へと歩いていったが、もしかしてと再度ふりかえると、豆粒大のご主人が依然として静かにたたずんで見送ってくれていた。
一見の客に、ここまで丁寧に説明してくれて、最後の最後までお見送りをしてくれるご主人の姿勢に、買い物をして得た品物以上の価値を感じて、正直、感動した。この酒器で呑むごとに、豆粒大のご主人の姿を思い出すだろう。今度いつ行けるかわからないが、岡山に再び行くことがあったら、ぜひまた立ち寄ってみたい。

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プロフィール

えるねすと

Author:えるねすと
自転車をこよなく愛する49歳。
現在の愛車:
コルナゴ MASTER X-light
ジャイアント MR-4R
過去の愛車:
丸石エンペラー
えるねすとの意:わが愛車コルナゴの創設者、エルネスト・コルナゴのファーストネーム。英語読みはアーネスト。ernest→earnestの綴りに似ているが、earnest(真剣に、一生懸命)の意味もかけている。つまり、自転車に真剣に取り組む、という感じ。

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